『11ぴきのねことあほうどり』オチがたまりません!

お気に入りの絵本といえば、馬場のぼる先生の「11ぴきのねこ」シリーズ。なかでも『11ぴきのねことあほうどり』は、オチがもう、たまりません。何度読んでも思わず「おぉーっ!」となってしまいます。馬場先生独特のことばのリズムといい、11ぴきのねこたちの「人間臭さ」といい、大好きな一冊です。

11ぴきのねこシリーズは、「とらねこたいしょう」をリーダーとする、のらねこ11ぴきの物語。ときに大きな魚と格闘したり、またときには「へんなねこ」(こと、うちゅうねこ)と交流したり、様々な出来事に出遭います。「出遭う」というより、むしろ自ら招いていますが。

この『11ぴきのねことあほうどり』では、11ぴきのねこたちが、やってきた1羽のあほうどりを巡って、企みを働きます。彼らからしたら、願ってもいない展開。舌なめずりしながら、その展開に乗っかっていったら…彼らの目論見を遥かに大きく裏切るような結末が待っています。

ハッキリ言って、かなりシュールです。奇抜ですし、相当非現実的です。けれども、シュールでありながら、どこか「ありえない話」とは思えない現実味があるのが、馬場先生の作品の凄いところ。

おそらく、読者としては「子どもたち」を想定して、この絵本をつくっておられるのだろうと思いますが、子どもたちの目線や、気持ちの動線を本当によくわかってらっしゃるなーと強く感じます。とりわけ、オチのところは、話の展開がわかっているにもかかわらず、何度も何度も読んでは「わぁーっ!」となった子どもたちは、たくさんいるのではないでしょうか。

1972年に出版された本なので、もう40年以上にもなる作品ですが、世代を超えて多くの人たちに愛されているのも納得の、すばらしい絵本。お子さんがいらっしゃる方、特に、2歳後半から3歳くらいの、お喋りがすこしずつ上手になってきて、イチ、ニ、サン、シ、と数の数え方もわかってきたくらいのお子さんがいらっしゃる方には、ぜひ、お子さんと一緒に楽しんでいただきたい名作です。