時雨沢恵一の小説「キノの旅」を読みました。シリーズ化もされている人気作品です。
ライトノベルに入ります。この小説を読むまでは、ライトノベルというのは、軽くて、深みもなくて、読んでも詰まらないものという先入観がありました。
しかし、「キノの旅」を読むと、全然軽くはないとわかりました。
ストーリーも複雑で、展開が面白くて、優れたエンターテイメント小説になっていると感じました。
キャラクターの設定も魅力的です。
キノという名の少年と、エルメスという乗り物の物語です。
感情を持った乗り物で、キノとエルメスは人と人が話すみたいに普通に話します。
その設定じたいが凄いと思いましたし、そのキノとエルメスがいろんな場所を旅します。
ファンタジーなので、架空の場所を旅するのですが、いろんな場所で起こる不思議な出来事のどれをとっても斬新で、意外性があって、とても面白いです。
読んでいて、わくわくしますし、次にどう展開するのか、楽しみで、どんどん読めてしまいます。
難しい言葉はありませんし、リズミカルな文章なので、飽きません。
一章が数十ページぐらいで、たいてい完結します。
章ごとに場面が変わるということになります。
だから、一話完結の短編連作という言い方もできます。
出版は2000年です。私は最近読んだわけですが、全然古びた感じはありません。
どの時代に読んでも、楽しめる小説だと思います。
一作目が面白かったので、次はシリーズ二作目を読もうと思っています。